講演概要:可部地方の山まゆ織は、広島の特産品として知られ、柔らかくて、軽く、弾力性があり、武士の鎧下着にも重宝されたという。 その工程と製品、販売・流通について、郷土資料館収蔵の山まゆ関連資料を通して紹介。
日時:令和元年11月16日(土)13:30-15:30
会場:広島市郷土資料館
講師:山縣 紀子 氏 (広島市郷土資料館 学芸員)
参加者:24名
・可部地方の山まゆ織について、江戸時代の古文書の記述などを紹介しながら、江戸時代から最盛期の明治・大正初期の状況、そして洋服の普及や人絹の進出により、昭和のはじめから衰退していった状況などを時系列に沿ってわかりやすく説明され、参加者のみなさん熱心に聞かれていました。
・講演会終了後は、郷土資料館所蔵の山まゆ関連資料(アミ、産卵カゴ、繭カゴ、糸巻き、諸紬・横紬の着物など)の説明があり、参加者の質問も多く話が弾みました。
・同好会資料として、ヤママユの標本(卵、繭、成虫)、紬糸、生糸、コースターなども展示しました。繭や紬糸のきれいな緑の光沢に驚かれていました。